駐車場の大きさは何が基準?種類別寸法と設計時の注意点
- お役立ちコラム
2025.01.03
駐車場の大きさって、意外と知らないですよね。
狭すぎると駐車しにくく、広すぎるとスペースがもったいない。
自宅に駐車場を設ける際、最適な大きさはどうやって決めればいいのでしょうか?
今回は、駐車場の大きさの基準を種類別に、設計時の注意点と合わせて解説します。
特に自宅の駐車場設計を検討中の方には役立つ情報です。
ぜひ参考にしてみてください。
駐車場の大きさ基準とは?
1.国土交通省の指針に基づく基準値
国土交通省は「駐車場設計施工指針」において、駐車場の大きさに関する指針を提示しています。
これは、安全かつ円滑な駐車を確保するための基準であり、駐車場を設計する際の重要な指標となります。
指針では、車種別に必要な幅員と長さが規定されています。
2.車種別必要な寸法・軽自動車
軽自動車の場合、幅員2.0m、長さ3.6m以上が基準となっています。
ただし、これはあくまで最低限の寸法です。
実際には、ドアの開閉スペースや後方の余裕を考慮し、もう少し広めに設計することが推奨されます。
例えば、幅2.3m、長さ4.0m程度あれば、より快適に駐車できるでしょう。
3.車種別必要な寸法・小型乗用車
小型乗用車(5ナンバー車)の場合は、幅員2.3m、長さ5.0m以上が基準です。
軽自動車と同様に、ドアの開閉や後方のスペースを考慮すると、幅2.5m、長さ5.5m程度が現実的な寸法と言えるでしょう。
4.車種別必要な寸法・普通乗用車
普通乗用車(3ナンバー車)は、幅員2.5m、長さ6.0m以上が基準です。
ミニバンやSUVなど、車種によってはさらに大きな寸法が必要になる場合もあります。
例えば、アルファードのような大型ミニバンであれば、幅3.0m、長さ6.5m以上確保することで、ゆとりを持って駐車できるでしょう。
駐車場の種類別寸法と設計時の注意点
1.平面駐車場の寸法
平面駐車場は、最も一般的な駐車場形式です。
国土交通省の指針に基づいた寸法を確保することが基本ですが、敷地の形状や駐車台数に応じて柔軟に設計できます。
複数台駐車する場合は、車と車の間の通路幅も考慮する必要があります。
60cm程度あれば通行可能ですが、90cm以上確保すれば、ドアの開閉もスムーズに行えます。
2.立体駐車場の寸法
立体駐車場は、限られたスペースを有効活用できる反面、高さ制限や車路の幅員など、設計上の制約が多いのも事実です。
自走式の場合は、車路の幅員は最低5.5m、天井高は2.1m以上確保する必要があります。
機械式の場合は、さらに装置の種類ごとに詳細な寸法規定がありますので、専門業者に相談することをお勧めします。
3.機械式駐車場の寸法
機械式駐車場は、装置の種類によって寸法が大きく異なります。
エレベーター式、平面往復式、垂直循環式など、様々な方式があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
設置スペースや駐車台数、予算などを考慮し、最適な方式を選ぶことが重要です。
詳細な寸法については、各メーカーの仕様書を確認するか、専門業者に問い合わせることをお勧めします。
4.自宅駐車場設計の注意点・車間距離
自宅駐車場を設計する際は、車1台分のスペースだけでなく、車間距離にも注意が必要です。
隣の車との距離が狭すぎると、ドアの開閉に支障をきたしたり、隣の車に傷をつけてしまう可能性があります。
60cm以上確保するのが理想ですが、余裕があれば90cm以上確保することで、より快適に利用できます。
5.自宅駐車場設計の注意点・ドア開閉スペース
ドアの開閉スペースも重要なポイントです。
特に、小さなお子さんや高齢者がいる家庭では、ドアを大きく開けて乗り降りする必要があるため、十分なスペースを確保することが大切です。
片側60cm以上、できれば90cm以上確保することで、安全に乗り降りできるでしょう。
6.自宅駐車場設計の注意点・バリアフリー対応
バリアフリー対応も考慮に入れておきましょう。
車いす利用者がいる場合は、乗降スペースとして1.4m以上の幅を確保する必要があります。
また、スロープの勾配を緩やかにしたり、段差をなくすなど、車いすでもスムーズに移動できるような設計が求められます。
まとめ
駐車場の大きさの基準は、国土交通省の指針を参考に、車種や駐車場の種類に応じて適切に設定することが重要です。
自宅に駐車場を設計する際は、車間距離やドア開閉スペース、バリアフリー対応など、様々な要素を考慮する必要があります。
将来的な車の買い替えや家族構成の変化も見据え、余裕を持った設計を心がけましょう。
快適で安全な駐車場を実現するために、今回は少しでもお役に立てれば幸いです。
投稿者プロフィール
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丸三建築工房が提案する住まいは、流行に左右されない普遍的デザインと自然素材を特徴とした、何年経っても心地よい住まい。
ワインやファッションに時間が経つほど価値を増す「ヴィンテージ」があるように、住まいにも時が生み出す愛着と経年美があります。
親から子供へ孫へと受け継がれ、いつまでも美しくみんなから憧れる住まいとして、価値ある資産となる家をつくります。
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