木造住宅は何年住める?寿命と耐用年数の違い!長く住むためのメンテナンス方法も

  • お役立ちコラム

2024.08.21

木造住宅を購入予定で、建物の寿命やメンテナンスについて知りたいと思っている方は、
「木造住宅の寿命ってどれくらい?」」という疑問をお持ちではないでしょうか。

この記事では、木造住宅の耐用年数と寿命の違いについて解説し、長く安心して住み続けられるためのメンテナンス方法を紹介します。
適切な知識を得て、将来にわたる住まいの計画を立てていきましょう。

□木造住宅は何年住める?耐用年数と寿命

「木造住宅の耐用年数は22年」
このフレーズをよく耳にしませんか?
しかし、この耐用年数は、建物の寿命を表すものではありません。

耐用年数は、税務上の計算で用いられる「法定耐用年数」であり、減価償却の対象となる期間を指します。
つまり、木造住宅は22年で価値がゼロになるという考え方であり、実際の寿命とは異なります。

木造住宅の寿命は、建物の構造や素材、メンテナンス状況など、様々な要素によって大きく左右されます。
適切なメンテナンスを行うことで、法定耐用年数を超えても快適に暮らすことが可能です。

1: 法定耐用年数
法定耐用年数は、税法上の概念であり、減価償却の計算に使用されるものです。
木造住宅の場合、法定耐用年数は22年とされていますが、これはあくまでも税務上の基準であり、建物の実際の寿命とは一致しません。

2: 物理的耐用年数
物理的耐用年数は、建物の主要構造材が本来の性能を維持できる期間です。
木造住宅の場合、木材の品質や施工技術、メンテナンス状況によって大きく異なりますが、適切なメンテナンスを行うことで、物理的耐用年数を延ばすことは可能です。

3: 経済的耐用年数
経済的耐用年数は、不動産市場で建物の資産価値を維持できる期間です。
築年数が経過するにつれて、建物の価値は低下していく傾向があり、経済的耐用年数を過ぎると、売却価格が大幅に下がる可能性があります。

□木造住宅の寿命を延ばすためのメンテナンス

木造住宅の寿命を延ばすには、適切なメンテナンスが不可欠です。
定期的なメンテナンスによって、建物の劣化を防ぎ、快適な住環境を維持することができます。

1: メンテナンスサイクル
木造住宅のメンテナンスは、15年、30年、45年、60年といったサイクルで行うのが一般的です。
それぞれのサイクルで必要なメンテナンス項目は異なりますが、定期的に点検を行い、必要に応じて修繕を行うことで、建物の寿命を延ばすことができます。

2: 具体的なメンテナンス項目
具体的なメンテナンス項目としては、以下のものが挙げられます。

・外壁・屋根の塗装:15年ごと
・水回りの設備交換:15年ごと
・ベランダの防水:15年ごと
・給排水管の入れ替え:30年ごと
・クロスの張替え:30年ごと
・建具の張替え:30年ごと
・地盤や土台、基礎の補修:45年ごと

3: 雨漏り・水漏れ対策
木造住宅にとって、雨漏りや水漏れは致命的なダメージとなります。
水分によって木材が腐朽したり、カビが発生したりするだけでなく、シロアリの発生原因にもなります。
雨漏りや水漏れを防ぐためには、定期的な点検と適切な修繕が不可欠です。

4: 瑕疵担保責任の期限
木造住宅には、引き渡しから10年間、売主が建物の欠陥に対する責任を負う「瑕疵担保責任」があります。
この期限が切れる前に、雨漏りなどの不具合を発見できれば、売主が責任を持って修理してくれる可能性があります。

□まとめ

木造住宅の耐用年数は、税務上の概念であり、実際の寿命とは異なります。
適切なメンテナンスを行うことで、法定耐用年数を超えても快適に暮らすことができます。

定期的なメンテナンス、特に雨漏り対策は、木造住宅の寿命を延ばすために非常に重要です。
この記事を参考に、安心して長く住み続けられる住まいづくりを目指しましょう。

投稿者プロフィール

丸三建築工房 編集部
丸三建築工房 編集部
丸三建築工房が提案する住まいは、流行に左右されない普遍的デザインと自然素材を特徴とした、何年経っても心地よい住まい。
ワインやファッションに時間が経つほど価値を増す「ヴィンテージ」があるように、住まいにも時が生み出す愛着と経年美があります。
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