平屋にはスキップフロアがおすすめ!魅力や活用方法をご紹介!

  • お役立ちコラム

2023.04.27

「平屋は古臭い」「平屋は狭い」
2階がない平屋に対して、このようなイメージをお持ちの方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方に知っていただきたいのが、「スキップフロア」です。
スキップフロアを平屋に取り入れることで、間取りの自由度が上がったり、縦の空間を有効活用できたりするため、「古臭い」「狭い」といった懸念を解消できます。
今回は、そんなスキップフロアの特徴や活用方法をご紹介します。

□スキップフロアとは?

スキップフロアとは、1つの階層に複数の高さのフロアを設けた間取りのことです。
部屋や区画ごとに床の高さが変わるため、通常の住宅に比べて、縦方向の動きが多い間取りになります。
階段や段差が多くなるなどの特徴もあり、「ステップフロア」と呼ばれることもあります。

明確に「1階」「2階」と分けず、1つの階層に様々な高さのフロアを設けるため、従来の住宅の枠にはまらないような、自由で個性的な間取りを実現できます。

スキップフロアの高さに決まりはなく、1つの階層に様々な高さのフロアを設ける場合もあります。
階段で上がるような高さのフロアもあれば、床から1段高いだけのフロアもあります。
床から少しだけ高い位置に作られたスペースは、一般的に「小上がり」と呼ばれます。
小上がりはリビング横の和室などでよく見られます。

また、スキップフロアは高い位置だけでなく、低い位置に設けられることもあります。
半分地下に埋まるような形で設置されたスキップフロアは「半地下」と呼ばれます。
半地下を設けることで、よりデザイン性や独自性の高い個性的な住宅になります。

このように、一口にスキップフロアと言っても、間取りのバリエーションに幅がある点も特徴的です。

□平屋でスキップフロアを取り入れるメリット・デメリット

*メリット

1.間取りの自由度が上がる

スキップフロアを導入することで縦の空間を有効活用できるようになるため、間取りの自由度が上がります。
特に平屋では、本来であれば上下の移動のないフラットな間取りになるところですが、スキップフロアを効果的に取り入れることで、まるで2階建てのような空間活用が可能になります。

2.光をたくさん取り入れられる

一般的に平屋は高さがない分、採光が難しいと言われています。
しかし、スキップフロアを設置した場合は、高い位置にスペースができるため、多くの光を取り入れやすくなります。
高い位置の窓も設置しやすくなるため、より効果的に自然光を取り入れられるでしょう。

3.縦の空間を活用できる

間取りの自由度が上がることとも関連しますが、スキップフロアで高さの違うフロアを作り出すことで、縦の空間を有効活用できるようになります。
従来の平屋ではフラットで暮らしやすい間取りを実現できるものの、縦方向の空間活用がない分、狭く感じたり、窮屈に感じたりする場合があります。

平屋でありながら縦方向にも空間の広がりが生まれるスキップフロアを取り入れることで、空間を無駄なく利用でき、開放感のある広々とした平屋を実現できるでしょう。

*デメリット

1.コストが高くなる

スキップフロアは通常の間取りよりも複雑な間取りになる分、建築コストがどうしても高くなってしまいます。
建築のための工事が複雑になることはもちろん、追加で床や階段を設置するための材料費や人件費も発生します。

また、スキップフロアとして設置した空間は床面積としてカウントされるため、固定資産税も上乗せされます。

2.室内の温度管理が大変になる

スキップフロアでは仕切りやドアをあまり設置しないため、平屋全体が広いワンルームのような間取りになることが一般的です。
そのため、一般的な平屋に比べて、冷暖房の効率は悪くなってしまう場合がほとんどです。

冷暖房が効き始めるまでに時間がかかったり、光熱費が高くなったりしてしまう点は理解しておきましょう。

3.音やニオイが広がりやすくなる

仕切りやドアの少ない広い空間が生まれる分、音やニオイが各スペースに広がりやすくなってしまいます。
子供の勉強や在宅ワークのしやすさを考えて、音が伝わりにくい個室を設けるなどの工夫が必要になるかもしれません。

□平屋におけるスキップフロアの活用方法は?

スキップフロアは間取りとしての自由度が高いこともあり、様々な活用ができます。

例えば、子供部屋として活用される場合があります。
壁で仕切られていないスキップフロアの子供部屋は親の目が届きやすく、安心して子供を遊ばせられます。

リモートワークや書斎のスペースとしての活用も可能です。
スキップフロアには天井高の制限がないため、背の高い本棚も問題なく設置できます。
ただし、家族の声や物音が邪魔にならないように、リビングや子供部屋から離れた位置に設置するなどの工夫が必要になるでしょう。

他には、セカンドリビングとしての活用もおすすめです。
リビングはテレビを見たり談笑したりして賑やかに過ごす場所として使い、スキップフロアのセカンドリビングは落ち着いてゆったりと過ごす場所にするなど、目的に応じた使い分けが可能になります。

スキップフロアがあることで間取りの可能性が広がるため、間取りに納得がいかないという方は、スキップフロアを考えてみるのも1つの手です。

□まとめ

今回は、スキップフロアの特徴やメリット・デメリット、活用方法についてご紹介しました。
平屋にスキップフロアを取り入れることで、間取りの可能性が広がり、空間を最大限活用できるようになります。
平屋と2階建ての良いとこ取りのような素敵な住宅も実現可能ですので、平屋をお考えの方はぜひスキップフロアも選択肢の1つに加えてみてください。

投稿者プロフィール

丸三建築工房 編集部
丸三建築工房 編集部
丸三建築工房が提案する住まいは、流行に左右されない普遍的デザインと自然素材を特徴とした、何年経っても心地よい住まい。
ワインやファッションに時間が経つほど価値を増す「ヴィンテージ」があるように、住まいにも時が生み出す愛着と経年美があります。
親から子供へ孫へと受け継がれ、いつまでも美しくみんなから憧れる住まいとして、価値ある資産となる家をつくります。

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