注文住宅で予算オーバーが発生したらどうする?コストダウンで対応しましょう!

  • お役立ちコラム

2023.03.27

自分好みの間取りやデザインを実現できる注文住宅。
はじめから仕様が決まっている建売住宅と違い、設計を考える段階から家づくりを行えるこ
とが最大の魅力です。
しかし、それゆえに注意するべきポイントがあります。

それが、「予算オーバー」です。

要望を自由に盛り込むことは、計画が予算を超えてしまうことに繋がるのです。
今回は、そんな注文住宅の予算オーバーについて、その原因や対処法をご紹介します。

□注文住宅で予算オーバーになる原因は?

*金銭感覚が麻痺する

家づくりでは、普段扱うことのない大きな金額を動かすことになります。
普段の生活で触れるお金の規模と違いすぎるため、家づくりを進めていくうちに、だんだんと金銭感覚が麻痺していってしまうこともあるのです。
家づくりは一生に一度だからとお金をかけることは大切ですが、大幅な予算オーバーを避けるためにも、金銭感覚が麻痺していないかを要所要所で振り返るようにすると良いでしょう。

*費用の詳細を把握できていない

何にどの程度の費用がかかるのかをはっきりと分かっていないまま設計プランを立ててしまうと、結果的に予算をオーバーしてしまいます。
また、予算オーバーが起こった際に、どこに費用がかかっているかを理解できていなければ、プランの修正に時間がかかってしまいます。
間取りや設備によってどのくらいのコストがかかるかを、その都度確認しながらプランを考えていきましょう。

*建物以外の費用を考えられていない

家づくりでは建物にかかる費用ばかりに気を取られがちですが、その他の費用も金額として決して小さくはありません。
例えば、付帯工事費や、ローンの手数料や税金などの諸費用がその他の費用として挙げられますが、付帯工事費は総費用の15~20%、諸費用は総費用の5~7%程度の金額になると言われています。
これらの費用をきちんと考慮しないと、すぐに予算オーバーとなってしまいます。

*そもそも予算が少ない

「気をつけていたのに予算をオーバーしてしまった」
「それほどコストのかかる間取りや設備を選んでいないのに予算オーバーになった」
このような場合は、そもそもの予算が十分でない可能性が考えられます。
予算が十分でない場合は、ローコスト住宅を選ぶか、予算を考え直す必要があります。

□注文住宅のコストダウンの方法は?

1.延床面積を減らす
延床面積とは、住宅の全ての階における床の面積の合計です。
一般的に延床面積が大きければ大きいほど建築費用が高くなるため、単純に延床面積を小さくすればコストを抑えられます。

2.建物をシンプルな2階建てにする
床面積が同じでも、凹凸の多い形と正方形に近いシンプルな形では、シンプルな形の方がコストは安くなります。
また、基礎部分の面積が大きい平屋ではなく2階建てを選ぶことでもコストを抑えられます。

3.部屋数を減らす
部屋数が多いと、その分ドアや壁材、クロスなどのコストが多くかかります。
そのため、部屋数を減らして大きな空間にまとめることでもコストを削減できます。
壁は作らず、パーテーションなどで仕切るようにすることも有効です。

4.水回りをまとめる
水回りが分散していると、どうしても配水管が複雑になり、工費が高くなります。
特に水回りが2階にもあると、コストが大きく上がります。
可能な限り1階の近い位置にまとめることを心がけましょう。

5.和室を作らない
和室は畳や障子など、洋室に比べてコストが高くつきます。
強いこだわりがなければ、和室をなくすことでコストを下げられます。

6.窓の面積を減らす
窓の数を減らす、あるいはサイズを小さくすることもコストダウンに繋がります。
西日の当たる窓を減らしたり、北側の窓を換気用として小さくしたりすると、かえって快適性がアップする可能性もあるため、必要以上に窓がないかどうかを確認してみると良いでしょう。

□コストダウンしてはいけないところは?

以下の部分に関しては、コストダウンはおすすめできません。

・耐震性
・耐火性
・防犯性能
・断熱材
・窓の性能
・屋根
・外壁

「耐震性」「耐火性」「防犯性能」は、家族の安全に直結する部分です。
万が一のリスクに備えるためにも、こうした安全に関わる部分でのコストダウンは推奨できません。

「断熱材」「窓の性能」は、暮らしの質に直結します。
どちらも室内の温度環境に大きく影響する部分であり、真夏や真冬の過ごしやすさはこうした部分の質によって大きく左右されます。

「屋根」「外壁」は、安いものを選ぶと、かえってメンテナンスや修繕にお金がかかってしまいます。
初期費用が高くても、その分ランニングコストを抑えられるため、なるべく良いものを選ぶことを推奨します。

□まとめ

今回は、注文住宅で予算オーバーが起こる原因とコストダウンの方法について解説しました。
予算オーバーの原因は様々ですが、中でも「費用の詳細を把握できていない」ことは予算以外の部分でも失敗を招く原因となるおそれがあるため、要注意です。
お金の面で後悔しないためにも、きちんと予算を明確にして、どこにお金をかけるべきかを意識しつつ、何にどのくらいのコストがかかるかをその都度確認しながら家づくりを進めていきましょう。

投稿者プロフィール

丸三建築工房 編集部
丸三建築工房 編集部
丸三建築工房が提案する住まいは、流行に左右されない普遍的デザインと自然素材を特徴とした、何年経っても心地よい住まい。
ワインやファッションに時間が経つほど価値を増す「ヴィンテージ」があるように、住まいにも時が生み出す愛着と経年美があります。
親から子供へ孫へと受け継がれ、いつまでも美しくみんなから憧れる住まいとして、価値ある資産となる家をつくります。

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